私たちはだれでも呼吸することが出来ます。生きているということは呼吸をすることが出来るということです。そして、この能力にも個人差があります。
しかし、普段私たちはあまりにも普通に呼吸しているので、この能力差を意識することはありません。
けれども、ヨーガでシッディー(達人)と呼ばれる人達と私たちでは明らかに呼吸する能力が違います。呼吸能力は走力などの身体能力と異なり、誰でも達人並みの能力に達することができるものです。
当然、そのためには十分な訓練が必要です。呼吸も他のヨーガのアーサナ(ポーズ)などと同様に訓練しなければならないのです。呼吸も訓練すれば能力が上がります。
私たちヨーガを志す者の一生は訓練の連続であり、訓練を怠れば能力を失い、訓練を通じてのみ能力を維持、向上させることが出来るのです。ハタヨーガはその道しるべです。
呼吸能力の向上、つまり深い呼吸を行う事で、どのような利点があるのでしょうか。
深い呼吸とは腹式呼吸のことです。
呼吸には肋間筋を使う胸式呼吸と横隔膜を上下に動かして行なう腹式呼吸があります。
ヨーガの呼吸は基本的に腹式呼吸です。
胸式呼吸は交感神経を刺激するのに対し、副交感神経を刺激する腹式呼吸はヨーガのゆったりとしたアーサナ(ポーズ)の動作と相俟ってヨーガ実践者に心身ともなるリラックスをもたらします。
それとともに胸式呼吸よりもより酸素を取り入れることが出来るとされる腹式呼吸では当然のことながら新陳代謝が上がることになり余分な脂肪のつかない身体作りが可能です。
そのうえ横隔膜を上下させる腹式呼吸は内臓のマッサージという副産物もあるのです。
横隔膜は膜とありますが筋肉です。
横隔膜はその人の筋肉の標準とされています。横隔膜の筋肉の質がその人の筋肉の質を表します。横隔膜をしっかり動かしてその筋肉の質を高めることはその人の全身の筋肉の質を高めることにつながります。
腹式呼吸で横隔膜を動かし質の高い筋肉を作ってください。
次回はヨーガの呼吸法(プラーナーヤーマ)についてご説明します。
大和雄一
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