top of page

私がインドに呼ばれた日④ニューデリーにて

更新日:2020年1月18日

 ネパールのカトマンズを後にして、私はインドのニューデリーに着きました。ニューデリーはカルカッタ同様途轍もない暑さでしたが、直接に日本から入国した前回とは異なり、今回は暑さへの耐性というものがついたと見えそれ程苦痛には感じませんでした。

しかも、この誰も抗うことの出来ない圧倒的な自然の存在感とそれを天命として受け入れる人々の日々の営みに魅了されてもいました。


ニューデリーで私は2人のインド人兄弟と知り合いました。弟は会社員でしたが兄は大学の助教授でシェークスピアの研究をしているとのことでした。

街角のカフェでミルクティーを飲みながらインドのこと日本のことなどを話し合ったことを覚えています。

私たちはティータイムの後どこかへ遊びに行こうということになりました。ところが、当時のインドには大人の健全な遊び場というものは殆ど皆無という状況でした。私たちは話し合い、結局動物園に行くことにしました





炎天下、大の男が3人汗まみれになって動物園に向かって行くのです。

街並みが途切れたあたりにそれはありました。今はどうか分かりませんが当時のニューデリーズーは途轍も無い広さでした。何しろ動物の檻と檻の間が数百メートルは離れているのです。

木陰に寝そべったまま動こうともしないグロッキー気味のホワイトタイガーやアメリカから贈られたという意外に元気そうなバイソンなど初めて見る珍しい動物もいましたが、傑作だったのは檻の中には何もいないのに看板にはカラスと書かれている檻でした。この檻には天井が無く餌を撒くと空からカラスが降りてくるという趣向でした。


こんな調子で新鮮な刺激に満ちた日々が続きます。色々と思い出深いことがあるのですがヨーガとの出会いを書くために先へ進みます。

先程2人のインド人兄弟とカフェで話し合ったと書きましたが、そこで私はこれからスペインに向かうつもりだけど、その前に最もインドらしい場所を見てみたい、それは何処だろうか?と聞きました。

彼らの答えはベナレスでした。

私はベナレスに行くことにしました。ベナレスで私はインドの精神というべきものと向き合うことになるのです。


大和

コメント


bottom of page