ハタヨーガのことを筋肉という側面から考えてみましょう。
ハタヨーガの目指すところは死ぬまで身体を動かし続けることです。
ハタヨーガとは一言で申しますと人生を全うするためのツールです。
40年以上前のことですが私がインドで通ったアーシュラム(道場、教室)ではハタヨーガの習得は15歳からとされていました。15歳以前は自然に育てば良いのです。まだ身体が出来上がる前に始めるのは良くないとされていました。
15歳はインドではほぼ成人です。
ハタヨーガは成人を待って始まり、社会人としての義務を果たしながら続け、50代に入った頃から、即ち身体的な衰えを感じる頃から、本当のハタヨーガが始まると教えられました。
インドではこの時期を林住期と言います。
これから死に至るまでの間がハタヨーガが最も輝きを放つ時間なのです。
私たちの身体は時間の経過とともに衰えていきます。老化を止めることは誰にもできません。昔から無常迅速といって老化はあっという間にやってくるとされました。
情け容赦の無い老化の速度に多くの人が圧倒されてしまうのです
でも、その老化の速度をより穏やかでゆっくりしたものに変えることはできるのです。
それを可能にするのがハタヨーガです。ハタヨーガをやっても老化はやって来ます。けれどもその老化の速度がやっていない方とは根本的に違います。
そのためにハタヨーガはアーサナ、プラーナーヤーマ、ディヤーナといった技法を総動員します。
これらの技法を駆使してしっかりと身体を動かし身体に向き合います。身体に向き合うことは生命に向き合うことです。
私たちが私たち自身の身体・生命に送るメッセージそれがハタヨーガなのです。
そしてメッセージを送るために必要なものが筋肉です。
前に本当のハタヨーガが始まる、と書きましたがそのために最初にすることは筋肉をつけることです。
死ぬまで身体を動かし続けるための筋肉です。
インドの林住期、日本でいえば50代でするべきこと、その第1は筋肉をつけることです。
60代でも筋肉はつきますが良質の筋肉をつけるには50代が良いでしょう。
様々なアーサナを使って身体を自在に動かすことができる筋肉を作り上げてください。
あなたを動かすあなたの筋肉があなたをあなた自身に深く結びつけてくれるでしょう。
筋肉をつけて悪いことは1つもありません。
今、熱中症のことが何かと話題になっていますが、年配の方に熱中症が多いのは歳をとると若い頃に比べて10パーセント程水分量が減るからですが、その原因は人体の貯水器官でもある筋肉量の減少です。筋肉を維持することで防ぐことが出来ます。
ほかにも筋肉は第2の肝臓とも、ふくらはぎの筋肉は特に第2の心臓とも言われています。筋肉を減らさないということが死ぬまで健康ということにつながります。
大和
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