ヨーガにおける呼吸の訓練はプラーナーヤーマと総称されます。
この言葉はプラーナとアーヤーマの複合語です。プラーナは生命エネルギーのことであり全宇宙に遍在していると考えられています。アーヤーマはこれを広げ、伸ばし、止めるという意味でプラーナを制御するということです。
呼吸によってプラーナを身体に取り込み、蓄え、プラーナ=生命エネルギーを満たすことによって健康の増進をはかる、それがプラーナーヤーマです。
ヨーガでは健康の増進は精神の安定を意味します。心と身体はひとつなのです。健康な身体を有することによって心穏やかな生活も手に出来ると考えます。
では、どの様にプラーナーヤーマのレッスンが行なわれていくのか、をお話ししていきましょう。
本格的なプラーナーヤーマは初心者の方には負担が大きいので、一通り基本的なアーサナ(ポーズ)が出来るようになってから始めます。
初心者の方に先ずやっていただくのはアーサナの動きに連動して行われる腹式呼吸法、一動作一呼吸です。
この一動作一呼吸でも十分な呼吸力のアップが見込めますが本格的なプラーナーヤーマは別物です。
一動作一呼吸はアーサナの動きに合わせ行います。一つの動作に一つの呼気(レーチャカ)もしくは吸気(プーラカ)が対応し、呼気と吸気のあいだには止息(クンバカ)といって息を止めている状態が挟まるといったものです。
初めはちょっと難しいのですが、慣れてしまえば何でもないばかりか心地よいものに変わっていきます。
一部例外はありますが、これを鼻を使って行います。口は使いません。鼻から入れて口から出すというのは間違いです。
次回は3つの重要なプラーナーヤーマについてお話しします。
大和
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